タイトル買いしてレビューするブログ

某私立大学文系博士課程在籍の本好き。投資ブログとして始めたまま、レビューブログになりました。


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★★★★☆

夏のホラー小説『リアル鬼ごっこ』山田悠介、感想レビュー

夏も後半戦に入りました。 暦の上では秋に入っていますが、これからは残暑と戦う後半戦です。 将来的に日本は四季じゃなく、二季になるというニュースが話題になっていましたが、今年は確かに春が短かったかもしれません。このままでは、秋が短くすぐ寒い冬…

推し活をリアルに描いた芥川賞受賞作品『推し、燃ゆ』宇佐美りん、感想レビュー

ファンクラブに入るほど誰かを「推し」たことはありません。私は何かに情熱を注げる人を尊敬しますし、憧れます。何でもいいので、他人よりも語れるものを持っている人の目というのはいつも輝いているように思います。 私の場合は、お笑いがそれにあたるのか…

今更、半沢直樹『アルルカンと道化師』池井戸潤、感想レビュー

小説のドラマ化という存在を知らない子ども時代、ドラマはドラマ、映画は映画、小説は小説だと思っていました。 大人になり、本屋さんに行くようになり、帯を見ると「待望のドラマ化」という言葉が目立つように書かれていることに気付きます。このことから、…

真面目系コメディマンガ『帝一の國』感想レビュー

生徒会長と言うと苦い思い出があります。 中学校の頃、生徒会長選挙がありました。 誰も立候補する人がおらず、生徒会担当の先生と仲の良かった私は「生徒会長に立候補する生徒がいないから、立候補してほしい」と頼まれました。 そういうタイプではなかった…

少女漫画家4コマ漫画『月刊少女野崎くん』感想レビュー

漫画の構成には、それぞれの話が繋がり物語を進める長編物、1話の中で物語が完結する1話完結物などなどがあります。 ミステリに限って言えば、毎話事件が発生して解決するまでを1話に収めるタイプと大きな事件があり、それを追って最後に事件を解決する長編…

昔話が現代で生まれていたら『むかしのはなし』三浦しをん、感想レビュー

昔話はお好きでしょうか。私は仕事柄、日本昔話のアニメを見たりすることがあります。また、桃太郎や浦島太郎と言った昔話を授業で扱うこともあります。 以前も書いたように思いますが、こうした昔話は現代に移るにつれ表現が柔らかくなっていると言います。…

ミステリだけど『ミステリと言う勿れ』、感想レビュー

ミステリ好きは漫画も知らず知らずのうちにミステリ関係を集めてしまいがちです。 小説だと文章で解説されても、いまいち分かりづらい部分がどうしても出てきますが、漫画だと絵で表されるので分かりやすかったりもします。 こうしたミステリの漫画はアニメ…

デスノートのタッグ第3作目『プラチナエンド』、感想レビュー

たまに漫画を見てみると、ストーリーと作画が別の人になっていることがよくあります。 専門知識が必要となるもの、例えばスポーツ系や医療系などは、それに精通している人が原作を担当し、別の人が作画を担当しているものも多く見かけます。その時は、「監修…

パニックコメディ小説『ドミノin上海』恩田陸、感想レビュー

小説を読む速さは人それぞれですが、速読のように地の文をすっ飛ばして読む時があります。会話文を上手に描き分けている作品では、誰が話しているか分かりやすいのでそれでも内容は理解できます。 また、展開が気になるので早く読み終わりたいという気持ちが…

違和感ミステリー、『#真相をお話しします』感想レビュー

本屋大賞と直木賞は買って損なし、という持論があります。 もちろん、そうだからこそ受賞しているんですが。 本屋大賞になってから初めてその本に触れ、「やっぱり本屋大賞に受賞する作品ってすごいな」と思います。が、ふと「この本を見出した本屋の人たち…

『バイバイ、ブラックバード』伊坂幸太郎、感想レビュー

小説を購入する時に、あらすじを見て判断することが多いです。文庫本で言うと、背表紙に書かれている文章がそれにあたります。 しかし、あらすじを読んで内容が把握できることは稀で、ピンとこないことも多いです。短い文章でいかに読者の心をつかみ、レジま…

ドラマとラストが違う『テセウスの船』感想、レビュー

漫画のドラマ化というのはよくあります。 能力バトルものなんかはドラマ化するのが難しいので、基本的にはアニメ化が多く、ドラマ化するものの多くは青年誌に連載されているヒューマンドラマかと思います。 最近ワンピースがドラマ化したとかで話題になりま…

おすすめ漫画『サマータイムレンダ』、感想レビュー

タイムリープ、ドッペルゲンガー、と聞くとターミネーター2を連想します。 タイムリープというよりは、未来から過去に人がやってくると言う話ですが、自分の母親が実はサイボーグも変装だったというシーンはトラウマでした。 『寄生獣』にも似たようなシーン…

『悪果』黒川博行、感想レビュー

私は関西弁を話しますが、文章を書くときは基本的に使いません。 文で関西弁を見ると、キャラクターの味が出ますが、だいたい関西弁を話すキャラクターはお金に汚い、ちょっと抜けている、食いしん坊、などそんなに良いキャラクターとして描かれませんね。 …

『BEASTARS』漫画、感想レビュー

動物たちの世界の物語、と聞くとズートピアを思い浮かべます。 ズートピアのような動物たちの世界で取り上げられる話は、種族の違い、特に肉食動物と草食動物との共存があります。 共存を目指すうえで、肉食動物は草食動物を食べることを我慢する必要があり…

『熱源』川越 宗一、感想レビュー

タイトル買いしている本が多い中、今日は知人からの紹介で読んだ本です。 普段から私は「おすすめの本を教えて」と聞きます。 その人のことを「この人はすごい」と思ったときに聞きます。 自分が好きなジャンル以外で面白い本を探すときに便利な言葉です。 …

『身分帳』佐木隆三、感想レビュー

罪を犯した人間が、出所後に新しい人生を歩もうとします。 再犯しないように静かに暮らそうとしますが、自身の性格からそううまくはいかない。 犯罪はもちろん悪いことです。 罪を償った人の生きる世界を描いた作品。何とも言えない気持ちになりました。 本…

『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン、感想レビュー

スマホが普及し始めたころから少しずれて私はスマホを手に入れました。 それでも、今ではスマホが無いと落ち着きません。 世間一般に言われるスマホの悪影響を全て享受しているように思います。 本日はまさにタイトル買いをしたこちらの書籍をレビューします…

『ユージニア』恩田陸、感想レビュー

前回の『ドミノ』がすごく良くて、作者買いをしました。 タイトル買いをするには難しい『ユージニア』という書籍を今回はレビューしたいと思います。 toshitoshitoshichang.com 出典:Amazon 概要: あの夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに街を滅ぼし…

『マンガでわかる「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』感想、レビュー

将来の不安、明日の不安、なんでもかんでも不安になることがよくあります。 一時期、私は非常に落ち込むことがあり、コロナで外出もできない状況が続いたため、こうした不安に駆られる毎日を過ごしていました。 その時、kindleで色々元気づける系統の書籍を…

『マンガでわかる! 対人関係の心理学』、感想レビュー

最近、久々に書店に行ったところ、好きな作家の新刊が色々と出ていました。しかし、文庫本にならないとなかなか手が出ない、どれか1冊だけでもハードカバーで手に入れたいと考えているところです。 そんなもどかしい最中ではありますが、相変わらずkindle un…

【ネタバレなしレビュー】『ロマンス小説の七日間』三浦しをん

劇中劇や作中作と言う言葉があります。演劇の中で行われる演劇のこと、後者は小説の中に登場する小説のことを指します。 作中に登場する作品が現実世界にあるものを利用することも多いですが、さらにオリジナルを作成する場合もあります。『はてしない物語』…

『星の王子さま』サンテグジュペリ、レビュー

タイトル:星の王子さま 著者:サンテグジュペリ 出典:Amazon 概要: 葉祥明のハートフルな絵とスピリチュアルな新訳(浅岡夢二:訳)で生まれ変わった「星の王子さま」。不朽の名作に新たな魂が吹き込まれました。 出典:Amazon 星の王子さま 作者:サン=テグジュ…