前回の『ドミノ』がすごく良くて、作者買いをしました。
タイトル買いをするには難しい『ユージニア』という書籍を今回はレビューしたいと思います。
概要:
あの夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに街を滅ぼした。旧家で起きた、大量毒殺事件。未解決となったあの事件、真相はいったいどこにあったのだろうか。数々の証言で浮かび上がる、犯人の像は--。
出典:Amazon
評価:★★★★☆
レビュー:
恩田陸すごい、となったので購入したこちらの作品でしたが、この作品も買ってよかった作品でした。
表現方法としては、『ドミノ』のように主人公が入れ替わりますが、この作品は章ごとに替わります。それぞれが独話であったり、インタビューであったりします。
話の流れとして面白いのが、既に読者は犯人と事件の内容が分かっていると言うところ。今では斬新ではないのかもしれませんが、いわゆるサスペンスものです。
ミステリーとサスペンスの違いと言えば、犯人が読者に分かっているのかどうかという点があると思います。特にサスペンスでは犯人が分かったうえで、どうやって犯人を追い詰めるのかというところにドキドキハラハラさせるテクニックが重要になってきます。
そういう視点から見ても、本作はドキドキさせられる展開でよかったです。
1つのゴールが既にあり、そこにどのように向かっていくのかという展開が好きな人にお勧めの作品でした。
ただ、ハードカバー版に仕掛けがあるそうで、kindleで読んでいる私にとっては悔しい点が残りました。
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