タイトル買いしてレビューするブログ

某私立大学文系博士課程在籍の本好き。投資ブログとして始めたまま、レビューブログになりました。


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浄土真宗大谷派のお経を探したい

 最近、自宅で四十九日までお経を唱えるということがありました。

初日や法事では近くのお寺から住職さんが読経に来ていたので、一緒に読めばよかったんですが、それ以外の日は家族のみで読経しなければなりませんでした。

 

音声がどこかにアップされていないかと色々探しましたが、これが意外にもなく、あったとしても「南無阿弥陀仏」のパートが省略されていたり、なかなか思うようなものに探し当りませんでした。

 

東本願寺のHPには、それぞれのパートごとに音声がアップロードされていました。

お経・仏事解説 - 本元寺 真宗大谷派(東本願寺)

 

最初はこの音声を動画編集ソフトで切り貼りして何とか作り上げたものを使っていましたが、「南無阿弥陀仏」のパートが本書ではそれぞれの「南無阿弥陀仏」の発音記号(節?)が違うため少し違和感が残りました。

 

そんなもやもやを胸についに行きついたのがこちらの動画でした。

 

www.youtube.com

 

 こちらの動画は、間の2パートが意図的に省略したものにはなっていますが、一連の流れで収録されており、これを流しながら本書で追っていけば問題ないというところで落ち着きました。

 

宗派によって四十九日までの過ごし方は異なりますが、「浄土真宗大谷派」の方はひとまずこちらの動画で再生しながら故人を思って読経すれば良さそうです。

 

普段は体験しないことなので、なかなか検索もしなかった言葉ですが、必要な人のところに届けばと思い記事にしました。

 

同じ境遇の人のお役に立てればと思います。

 

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立命館大学文学部卒、京都外国語大学実践言語教育コース博士前期課程修了、早稲田大学博士後期課程日本語教育研究科在籍

 

 

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80分の記憶『博士の愛した数式』小川洋子、感想レビュー

自分の記憶で最も古いものはなんでしょうか

 

私は幼少期にデパート屋上のミニ遊園地でクレーンゲームをした記憶です。そのデパート地下で買い物している母親を探し、100円をもらい屋上に上がり、クレーンゲームを失敗しては母親の下に向かうことを繰り返していました。

 

母親が「いったい何をしているの」と買い物も終わりに差し掛かっていた母親は私と一緒に屋上のミニ遊園地にきました。私が数百円使っても取れなかったクレーンゲームを説明すると、なんと1回でウルトラマンのソフト人形を取ってくれました。母親も驚いていました。

 

これは私の記憶の中で最も古い印象的な記憶です。

本日はそんな記憶にまつわる本を紹介します。

 

タイトル:博士の愛した数式

著者:小川洋子

 

出典:Amazon

[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。

出典:Amazon

 

 

映画はこちら

 

評価:★★★★★

 

レビュー:

とある家に家政婦として雇われた「私」はその家に住む「博士」に出会います。

この博士は記憶が80分しかもちません

 

80分経つと80分前の記憶を忘れることになります。家政婦の私は毎日「初めまして」から会話が始まります。

 

そこに、私の息子である10歳の少年が博士の家に訪れます。博士は数学の博士で、少年に算数を教えたり、おじいちゃんと孫のように話をします。しかし、80分経つと全て忘れてしまいます。

 

こんな不思議な家の物語。ほのぼのとした会話の中に、80分しか続かない記憶力の儚さ、寂しさが感じられます

 

やさしさに満ち溢れた気持ちになれます。

 

ほんわかしたい方、80分の記憶の中で生きる博士に興味がある方にお勧めです。

 

 

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1週間の死神審査『死神の精度』伊坂幸太郎、感想レビュー

霊的なものを信じるかと聞かれると

 

信じたくない

 

という答えにならない答えを出してしまいますが、死神は有りうると思ってしまいます。

 

ドッペルゲンガーと呼ばれる自分とそっくりな人が存在していて、自分のドッペルゲンガーと会うと死んでしまうという都市伝説があります。全員死んでいるなら、どうしてこの都市伝説が広まったんだという謎もありますが、ドッペルゲンガーは死神だという説もあります。

 

死期を悟った人にしか見えない世界もあるでしょうし、そうした意味でドッペルゲンガーや死神はいるんじゃないかなという私の妄想です。

 

ドッペルゲンガーに関する漫画レビューもぜひご覧ください。

toshitoshitoshichang.com

 

今回は、死神に出会ってから死ぬまでを描いた作品を紹介します。

 

タイトル:死神の精度

著者:伊坂幸太郎

 

出典:Amazon

こんな人物が身近に現れたら、彼/彼女は死神かもしれません──(1)CDショップに入りびたり(2)苗字が町や市の名前と同じ(3)会話の受け答えが微妙にずれていて(4)素手で他人に触ろうとしない。1週間の調査の後、死神は対象者の死に「可」「否」の判断を下し、「可」ならば翌8日目に死は実行される。ただし、病死や自殺は除外。まれに死神を感じる人間がいる。──クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う、6つの人生。金城武主演で映画化された原作です!

出典:Amazon

 

 

評価:★★★★★

 

レビュー:

死神と出会う短編集です。

 

本作に登場する死神は、良くアニメで見かけるような鎌を持った黒いローブを着た骸骨ではなく、普通の男性です。しかし、ちょっと会話が噛み合わなかったり、音楽が異常に好きだったりと一風変わった雰囲気を持っています。

 

この死神に出会うと8日後に死んでしまいます。

しかし、それは死神の審査結果により変化します。

 

死神とともに1週間過ごし、その評価が「可」なら死が決まり、「否」なら生き残りが決定します

 

死神を接待し、好きになってもらえば「可」なのかと言えばそうではなく、死神自身の評価基準があるようです。

 

死神に出会った人と死神との話の掛け合いから、想像できないゴールへ物語が向かっていく様子が堪りません。伊坂幸太郎作品のぎりぎりファンタジーな世界観をよく捉えた作品だと思います。

 

人は8日後に死ぬと告げられたら何をするのか、

果たしてみな「可」となり死んでしまうのか。

 

伊坂幸太郎作品が好きな方、死神に出会ってみたいと思う方にお勧めです。

 

 

 

また、続編の長編があります。

 

 

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夏のホラー小説『リアル鬼ごっこ』山田悠介、感想レビュー

夏も後半戦に入りました。

暦の上では秋に入っていますが、これからは残暑と戦う後半戦です。

 

将来的に日本は四季じゃなく、二季になるというニュースが話題になっていましたが、今年は確かに春が短かったかもしれません。このままでは、秋が短くすぐ寒い冬が始まるのかもしれません。

 

最近、CMでもお化け屋敷やホラーのイベントを紹介するものがちらほら見られるようになりました。昔は心霊番組がよくやっていたんですが、最近はなくなりましたね。

 

お化けよりも怖いのは人間だった

 

というようなホラーの締めで使われる文言が現実味を帯びてきたからでしょうか。

今回は疾走感のあるホラーで話題となった小説を紹介します。

 

タイトル:リアル鬼ごっこ

著者:山田悠介

 

出典:Amazon

〈佐藤姓〉を皆殺しにせよ! 西暦3000年、国王は7日間にわたる大量虐殺を決行。佐藤翼は妹を救うため、死の競走路を疾走する。若い世代を熱狂させた大ベストセラーの〈改訂版〉。

出典:Amazon

 

 

評価:★★★★☆

 

レビュー:

普段は全くホラー小説やホラー映画に触れません。心霊番組は怖いもの見たさで観てしまいますが、わざわざ自らお金を払って怖い思いをしたくないという気持ちがあります。

 

しかし、本作は世間的に話題になり、ホラー小説がここまで世間に知られるというのはただ怖いだけじゃないんじゃないかと思って購入しました。

 

物語は西暦3000年の話で、人口が増えすぎてしまったため、人口削減のために佐藤という苗字を持つものを抹殺しようと国王が言い出したところから始まります。

ハンターから逃げろ、というような雰囲気ではありますが、捕まるとその場で射殺されます。

 

問答無用の無茶苦茶な設定なんですが、全員が真面目に動いているため徐々に恐怖が感じられてきます。そして、主人公はもちろん佐藤。

 

なぜ、こんな方法を国王は採ったのか。また、主人公の佐藤はこのリアル鬼ごっこから逃げ切ることはできるのか。

 

心霊ではなく、まさしく本当に怖いのは人間だった系のホラーが好きな方、ホラー作家山田悠介のデビュー作品に興味がある方におすすめです。

 

 

 

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東野圭吾作品No.1『赤い指』東野圭吾、感想レビュー

ミステリー好きとして東野圭吾作品を挙げると「浅い」と言われがちなほど世の中に浸透している作家。

 

昔、明石家さんまの芸名が「さんま」になった理由として、師匠から「さんまと聞いて、魚じゃなくお前が連想されるくらい有名になれ」というがあると嘘か誠か聞いたことがあります。

 

確かに今では、状況にもよりますが「さんま」と聞いても違和感がありません。

 

東野圭吾作品も「ガリレオ(福山雅治)」シリーズや「マスカレードホテル(木村拓哉)」シリーズ、「加賀恭一郎(阿部寛)」シリーズと言った、豪華俳優が主演を務める映画の原作になっており、原作を読んだことはないけど映画を観たことはあるという人が大勢いると思います。

 

東野圭吾を網羅している私が、私の中で東野圭吾No.1に挙げる作品を紹介します。

 

タイトル:赤い指

著者:東野圭吾

 

出典:Amazon

「家族」の物語。
犯罪を越えた本当の闇。
この家に隠されている真実は彼らの手で解かれなければならない。
ひとつの事件から見える家族の肖像。
二日間の悪夢と孤独な愛情の物語。
加賀恭一郎シリーズ

出典:Amazon

 

 

評価:★★★★★

 

レビュー:

有名どころを敢えて外したんでしょ」と言われてしまいそうなチョイスですが、読んだことが無いかたは前情報なしで読んでみてください。

 

加賀恭一郎シリーズと言って、頭の切れる刑事が事件を解決するシリーズの第7作目にあたります。かといって、このシリーズを読んでいなければ話が理解できないということはありません。

 

夫と妻、そして人とのコミュニケーションが苦手な中学3年生の少年。そこに認知症を患った夫の母を加えた4人家族の物語。

 

ある日、「早く家に帰ってほしい」と呼び出された夫が見たものは、自宅の庭で死んでいる幼女の姿でした。中学3年生の息子を問いただしたところ、この幼女を連れてきて、いたずらをしようとしたところ勢い余って殺してしまったことが判明します。

 

ぎすぎすした関係性であってもそこは家族。息子の罪を隠蔽しようと、警察に対してある嘘をつきます。この嘘を巡って、加賀恭一郎が奮闘していくストーリー。

 

ミステリーと言いつつ、犯人が最初から分かっているサスペンス風の構成になっています。

果たしてこの嘘は、どんな嘘か。ぜひご自身で確かめてみてください

 

ミステリーファン、東野圭吾ファンにぜひ読んでほしいお勧めの本です。

 

 

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斉藤和義コラボ作品『アイネクライネナハトムジーク』伊坂幸太郎、感想レビュー

映画の主題歌というと、エンディングに流れるのでエンディングを観ずに帰る人にとってはそこまで重要ではないかもしれません。私は、そこまでエンディングソングを気にする質ではないんですが、映画のために作られた曲は何となく心に残ります。

 

昔のアニメソングと言うとその作品のために作られ、その作品の単語が歌詞に使われていたりしました。しかし、最近はタイアップ曲として話題になりますが、曲の一人歩きも可能なほどアニメと関係ない曲が採用されることも多々あります。

 

さて、本日は曲のために歌詞依頼があり、歌詞は書けないが小説ならと小説ができ、その小説が映画化するといった特殊な流れの作品を紹介します。

 

タイトル:アイネクライネナハトムジーク

著者:伊坂幸太郎

 

出典:Amazon

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL……。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。

出典:Amazon

 

 

 

評価:★★★★★

 

レビュー:

伊坂幸太郎作品と言えば、ミステリーが多いですが、この作品のテーマは「出会い」。いつもとテーマが違うんですが、構成は伊坂幸太郎作品でよく見る章によって主人公が違う短編集が実は一つに繋がっているというもの。

 

少しずつ主人公同士が絡み合い、「あ、こことここが繋がっているのか!」という感動は一気読みにしか味わえない特権かもしれません。私が一日置くと内容を忘れてしまうのが原因ですが。

 

一見すると繋がりがなさそうな一つずつの話ですが、よくよく読み込むと伏線が貼ってあります。それぞれの短編も不思議な「出会い」に関するストーリーで、一体この小説はどこに向かうんだろうという気持ちになります

 

また、この作品では斉藤和義の曲が深く関係しています

 

 

映画を観終わった後、この曲を聴くと、「なるほど、良い映画のテーマソングだな」と感じます。が、実は順序が逆で、曲が先に完成し、それを小説にした作品だそう。

 

出会いが起こす奇跡が好きな方、曲と小説のコラボが気になる方におすすめです。

 

 

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