洋画か邦画かと言われると、圧倒的に邦画を観ます。洋画はどうも感情移入が難しく、字幕を読んでいるとストーリーは頭に入ってきますが映像が頭に入ってこないからです。また、顔の判別も付きづらく、「最終的に犯人はこいつだった」というようなどんでん返しをされても「え?誰だっけ」となってしまいます。
邦画では、字幕に頼らずとも内容が理解できるのでそのほかのことに集中することができるため、やっぱり映画を観るなら邦画となります。洋画を吹き替えで観るということもありますが、ピクサーのようなアニメ映画なら全く問題ないと思います。
そんな中、私の好きな作家の作品がハリウッド映画化したという驚きの話を聞きました。本日はその原作を紹介します。
タイトル:マリアビートル
著者:伊坂幸太郎
★2022年、ハリウッド映画化!!★
主演:ブラッド・ピット
監督:デヴィッド・リーチ(『デッドプール2』『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』)
邦題:『ブレット・トレイン』(原題:BULLET TRAIN)
★英国推理作家協会賞(CWA賞)翻訳ミステリー部門 ショートリスト作品(最終候補作)(英題『Bullet Train』)
殺し屋シリーズ累計300万部突破!
東京発盛岡着、2時間30分のノンストップエンターテインメント!
到達点幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利きの二人組「蜜柑」と「檸檬」。とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する――。
小説は、ついにここまでやってきた。映画やマンガ、あらゆるジャンルのエンターテイメントを追い抜く、娯楽小説の!
『グラスホッパー』『AX アックス』に連なる、殺し屋たちの狂想曲。出典:Amazon
原作はこちら
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評価:★★★★★
レビュー:
伊坂幸太郎作品と言えば、章ごとに主人公が入れ替わり、一見別の話に見える物語が徐々に交差し、一つの物語に執着するという構成が多いです。
本作、マリアビートルは殺し屋シリーズと呼ばれる3作品の第2作目。色んな殺し屋がそれぞれの目的で新幹線に乗っており、互いに殺し屋と知らずに鉢合わせながら物語が進みます。
読者は知っていても登場人物は知らない、という視点が楽しめるポイントになっています。それぞれの殺し屋には得意とする殺し方があり、それがその殺し屋のニックネームとなっています。そして、登場人物たちはニックネームは知っていますが、殺し屋の顔を知りません。
登場人物が多いのですが、全員個性があり、分かりやすく色分けされているので混乱せず読めると思います。気持ちよくゴールに向かっていくので、バタバタした展開とすっきりする終わりの両方が楽しめます。
主軸となる物語は、息子に重傷を負わせた犯人を殺すために新幹線に乗り込んだ元殺し屋の男の話です。この男を演じたのがブラッドピット。
一つ一つ違う話が最後に集約されていく話が好きな方、すっきりしたい方にお勧めの一冊です。
一つ一つ違う話が最後に集約されると言えば恩田陸の『ドミノ』も面白かったです。
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