タイトル買いしてレビューするブログ

某私立大学文系博士課程在籍の本好き。投資ブログとして始めたまま、レビューブログになりました。


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斉藤和義コラボ作品『アイネクライネナハトムジーク』伊坂幸太郎、感想レビュー

映画の主題歌というと、エンディングに流れるのでエンディングを観ずに帰る人にとってはそこまで重要ではないかもしれません。私は、そこまでエンディングソングを気にする質ではないんですが、映画のために作られた曲は何となく心に残ります。

 

昔のアニメソングと言うとその作品のために作られ、その作品の単語が歌詞に使われていたりしました。しかし、最近はタイアップ曲として話題になりますが、曲の一人歩きも可能なほどアニメと関係ない曲が採用されることも多々あります。

 

さて、本日は曲のために歌詞依頼があり、歌詞は書けないが小説ならと小説ができ、その小説が映画化するといった特殊な流れの作品を紹介します。

 

タイトル:アイネクライネナハトムジーク

著者:伊坂幸太郎

 

出典:Amazon

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL……。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。

出典:Amazon

 

 

 

評価:★★★★★

 

レビュー:

伊坂幸太郎作品と言えば、ミステリーが多いですが、この作品のテーマは「出会い」。いつもとテーマが違うんですが、構成は伊坂幸太郎作品でよく見る章によって主人公が違う短編集が実は一つに繋がっているというもの。

 

少しずつ主人公同士が絡み合い、「あ、こことここが繋がっているのか!」という感動は一気読みにしか味わえない特権かもしれません。私が一日置くと内容を忘れてしまうのが原因ですが。

 

一見すると繋がりがなさそうな一つずつの話ですが、よくよく読み込むと伏線が貼ってあります。それぞれの短編も不思議な「出会い」に関するストーリーで、一体この小説はどこに向かうんだろうという気持ちになります

 

また、この作品では斉藤和義の曲が深く関係しています

 

 

映画を観終わった後、この曲を聴くと、「なるほど、良い映画のテーマソングだな」と感じます。が、実は順序が逆で、曲が先に完成し、それを小説にした作品だそう。

 

出会いが起こす奇跡が好きな方、曲と小説のコラボが気になる方におすすめです。

 

 

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