小説の映画化は良く見ます。読んだ本を映像で見るのも好きですが、映像化された方が大衆向けになっていると言うか、分かりやすくなっています。
また、小説だと1冊読むのに数時間かかりますが、映画だと2時間前後で終わるので好きです。特に、東野圭吾の作品は映像化されると観てしまいます。ドラマだと池井戸潤などなど、映像化しやすい小説というのもあるんでしょうか。
そんな中で、私が映画化されて嬉しい作家の一人伊坂幸太郎の作品を今日は紹介したいと思います。
タイトル:ゴールデンスランバー
著者:伊坂幸太郎
俺は犯人じゃない! 巨大な陰謀に追い詰められた男。スリル炸裂超弩級エンタテインメント。山本周五郎賞、本屋大賞ダブル受賞。
衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ? 何が起こっているんだ? 俺はやっていない──。首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。出典:Amazon
評価:★★★★★
レビュー:
伊坂幸太郎の作品、というよりも映画として人気が出たような印象を持ちますが、作品自体も本屋大賞を受賞しており、いわゆる「間違いない」小説です。
ストーリーは、首相殺人事件の容疑者として指名手配される主人公を追う物語。
事件を起こしたのか起こしていないのかは分かりませんが、主人公は「俺は犯人じゃない!」と断言しています。主人公目線で進む物語で、主人公が犯行を否定していて、実は最後に犯人だったという小説はあるんでしょうか。
そういうのはルール違反になるようにも思いますが…。
さて、濡れ衣を着せられ逃亡生活を送る主人公ですが、手助けしてくれる謎の人物などと出会いながら事件の真相を追っていきます。
伊坂幸太郎と言えば章によって視点が変わったり、時間軸が変わったりし、徐々にそれぞれが交じり合うという表現方法がよく出てきます。本作もその手法を使っています。
私はこの手法で書かれた本を読む時に、ものすごいスピード感で事件の真相に迫る時に出てくる別のシーンが苦手で読み飛ばしていくことがあります。その間に重要な話が盛り込まれていることもあり、結局戻ることもあるんですが。
漫画の回想シーンに似ていますね。
主人公は果たして事件を起こしたのか否か、事件の真相は何なのか。
ミステリー要素もありつつ、謎の集団から逃げるスリル要素もあり、どきどきわくわくが止まらない作品です。
徐々に事件の真相が分かりつつ、どきどきはらはらした作品が好きな方におすすめです。また、映画もおすすめです。
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