タイトル買いしてレビューするブログ

某私立大学文系博士課程在籍の本好き。投資ブログとして始めたまま、レビューブログになりました。


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嫉妬をパワーに変える『嫉妬のお作法』、感想レビュー

私は嫉妬しやすいと大人になって気付いたことがあります。これは、男女関係以外でも「自分以外の人に自分にはない利益が生じた」時に発生します。簡単なことを言えば、赤信号を待っているときに、赤信号を無視して渡る人を見たとします。

私は、「社会ルールを守れないなんて!」という怒りではなく、「自分は待っているにもかかわらず、あの人は先に行った」という嫉妬で怒りが芽生えます。

 

共感してもらえるか分かりませんが、こういった嫉妬が多くて疲れることがあったので本作を手に取ってみました。

 

出典:Amazon

概要:

「嫉妬心」は、
私たち人間の心に「感情」があるかぎり、
物心がついたときから老年期まで、
一生付き合っていく感情です。

喜怒哀楽につづく、
「第5の感情」ともいわれます。

ただ、「嫉妬」というと、
どちらかといえば、
隠しておきたい、見て見ぬふりをしたい、
「やっかいな感情」という
ネガティブなイメージがつきまといがちです。

でも、付き合い方次第で、
自己成長の原動力にもなるのが
この嫉妬心です。

そんな嫉妬との
正しい付き合い方について、
女性人気カウンセラーが、
カウンセリング事例を交えながら
わかりやすく解説しています。

嫉妬する人、される人。
人間関係に悩む人。
嫉妬のエネルギーを
仕事やプライベートに活かしたい人。

いずれの方にも
お役に立つ内容、満載です!

出典:Amazon

 

 

 

 

評価:★★★★★

 

レビュー:

自分は嫉妬しやすい人間だ」と認めている私にとっては読んでみて面白い本でした。同僚とか同級生が昇進したり、成功したりすることによく嫉妬する人には目を通してみてほしい本です。

 

逆に本書で言われる「嫉妬される人」や「嫉妬されて嫌な思いをする人」というものには当てはまらないと思いますが、「こうした人もいるんだな」と学びにもなりました。

 

嫉妬しても仕方ない嫉妬をパワーに変えていく、というタイトルから想像できる結論ではありましたが、この方法をもう一度読み直して実践していければなと思いました。

 

嫉妬しても仕方ない。確かにその通りです。その人はその人なりに努力した結果、成功しているので、私が嫉妬するんじゃなくて自分も成功するようにその嫉妬をパワーに変えようというようなことなんじゃないかと思います。

 

ただ、本書の中には嫉妬されるキラキラした人生を歩んでいる人が描かれていたり、恋人、友人、ライバル、上司と言った人間関係における嫉妬について長く記述されていたりと、私とは違う人生が色々あるんだなと落ち込まされることもありました

 

こうした自己啓発本は狭い範囲の人を対象にするよりも、最も人数の多い層を対象にした方が売れるんだろうなと、そんなことを考えてしまいました。

 

嫉妬と言う言葉を聞いて、ピンとくる方にはお勧めの本でした。

 

 

 

 

本書は例のごとく、kindle unlimitedで0円購入しました。今見ると、kindle unlimitedの登録から外れて有料になっているようです。ご注意ください。

 

『敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント』感想レビュー

私の自己啓発本を手に取る理由は、「自分がタイトルに合う性格」であるか「自分とは全く違う人の考えを知りたい」という2パターンがあります。

今回は、「自分がタイトルに合う性格」であるパターンで手に取りました。

 

例によって、kindle unlimitedで0円購入です。

 

 

タイトル:敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント

著者:イルセ・サン (著), 枇谷玲子  (翻訳)

 

出典:Amazon

 

概要:

敏感な人 …… 5人に1人
内向的な人 …… 2,3人に1人

“敏感な人”や“内向的な人”が、生きづらい世の中で、自分らしく生きる6つのヒント

「読んで心が楽になりました」 「涙が出ました」 「敏感すぎる人たちへの救いの書」
嬉しい反響を続々いただいた『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』の著者最新作!

出典:Amazon

 

 

 

 

評価:★★★☆☆

 

レビュー:

普段、私はこうした本を苦手としています。はっきりと避けてきました。

 

理由としては、大衆向けに書かれていて、自分に合っているかどうか自分で分からないこと、心理テストのような「あなたは人が大勢いるところにいるのが苦手か」という質問にどう答えていいか自分でも分からないこと、結局筆者がなんぼのもんじゃいとなってしまうこと、などが挙げられます。

 

また、著者が海外の人の場合、さらに「文化背景が違う人の言っていることが、果たして自分に合うのだろうか」という疑問がプラスされます。

 

しかし、せっかく0円購入ができるので、と手に取ってみました。ちょうどコロナの時期と重なって、話し相手もいなかったのでタイトル買いしてみました。

 

正直に言うと「読んで心が楽になりました」というほど楽にはなりませんでした。が、一つ勉強になったのは、

 

はっきり相手に自分が内向的だと伝える方が良いと言うこと。その理由は本書でご確認ください

 

嫌なことは嫌と言う。当たり前だけどなかなかできないこと。でも、自分の人生は自分が主役だし、多少迷惑だと思われても自分を守るためにそういった行動が必要だと感じました。

 

診断テストが付いているので自分がどういった分類に位置するのか、確認したい人には向いていると思います。私は天邪鬼な性格からどうしてもこういった本は苦手ですが、数を攻めれば統計的に自分のことが分かってくるんじゃないかと思いました。

 

 

 

Kindle Unlimitedの良さを語る

Kindle Unlimitedと言う言葉をAmazonで買い物しているとよく見かけると思います。

特に読書好きの方は書籍を検索した際に出てくるこのワード。

本日は、このKindle Unlimitedの魅力を個人的な感想から語りたいと思います。

 

こんなバナーをよく見かけると思います。

 

いわゆる「サブスクリプション」のkindle unlimitedは月額980円で、登録されている書籍が読み放題になります。

現在、Amazonの紹介ページには200万冊以上が登録されていると書かれています。

 

単純に、1冊1000円の本を買うなら、kindle unlimitedに登録した方が得になるという考えができますが、月額ですので毎月1000円以上の本を買う方にお勧めです。

 

また、私がお勧めする理由は以下の2点です。

1.普段買わないジャンルを読むきっかけになる

2.お金を出してまで読もうと思わない本を立ち読み感覚で読める

 

どちらも若干ネガティブ要素を含んでいるお勧め理由ですが、この2点が非常に大切です。

 

1.普段買わないジャンルを読むきっかけになる

やはり、本屋に行くと自分の足が向かう先は大体決まっています。

私の場合は、好きな作者の新刊が出ていないかをチェックし、次に文庫本の平積みやランキングを見に行きます。

そのため、なかなかそのほかのジャンルまで辿り着かないことが多く、また読まず嫌いをしているジャンルが多数あります。

そうした時に、kindle unlimitedに入っていれば「0円購入だし、とりあえず読んでみるか」となり、気付けば「こういうジャンルも読んでみると面白いな」となります。

 

言うなれば、時間が余って仕方ない時に公立図書館に行った気分です。

 

2.お金を出してまで読もうと思わない本を立ち読み感覚で読める

 

これに関しては、我ながらひどい理由です。が、これも私にとって非常に大切な理由です。例えば、「怖いほど〇〇できる心理学」というような書籍があったとします。立ち読みする分には非常に面白い、恋愛心理学などが紹介されている本。値段を見ると1200円。

 

買うかどうか迷います。が、1200円出すなら後数百円足して新刊ハードカバーを買うか、となりがちな私。そんな時に、kindle unlimitedで検索すると意外に心理学系は見つかります。特に、「〇〇術」と言ったジャンルは0円購入できる本が多いです。

 

立ち読み感覚で本が買えます

 

私にとってのデメリットは、登録していることを忘れてしまうことです。

読書熱というものがあり、どうしてもふと読書をしなくなる時期があります。

数ヵ月経ち、気付けば一度もダウンロードしないままkindle unlimitedに月額を支払っているということがありました。

 

雑誌でもなんでも、月に980円以上購入するなら一度お試しでやってみてください。

初回30日間無料です。

 

また、kindleで本を読む際に必要なタブレットはこちら

 

 

そのkindle unlimitedで読んだ書籍レビューはこちら

 

toshitoshitoshichang.com

 

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見事に「買ってまでは読むかな」という書籍ばかり。

 

『マンガでわかる! 対人関係の心理学』、感想レビュー

最近、久々に書店に行ったところ、好きな作家の新刊が色々と出ていました。しかし、文庫本にならないとなかなか手が出ない、どれか1冊だけでもハードカバーで手に入れたいと考えているところです。

 

そんなもどかしい最中ではありますが、相変わらずkindle unlimitedで0円購入ができる本をちらちらダウンロードして読んでいます。今日はその0円購入した自己啓発のジャンルに近い本をレビューします。

 

kindle unlimitedは「本屋さんで購入するかは微妙だけど、月額定額で読み放題なら読んでみよう」という本に手を出す良い機会になっています。こうした時に、普段手に取らないジャンルを読み、実は自分に合っていたなんてこともあるかも知れません。

 

 

出典:Amazon

 

 

 

概要:

働く人の8割が人間関係に悩んでいるという昨今。
人前で話すことが怖い、上手な断り方がわからない、簡単なイライラ解消法……。働いている人が直面する悩み&解消法をマンガにして解説しています。
監修者は精神科医ゆうメンタルクリニック総医院長のゆうきゆう先生。カウンセリングを重視した方針で、50名以上の医師が年間70,000件のカウンセリングを行っており、
心安らげるクリニックとして評判が高い。

出典:Amazon

 

評価:★★★★☆

 

レビュー:

普段はほとんど小説、特にミステリーしか読まない私ですが漫画も大好きです。ですので、時々こうした「マンガで分かる!」と書かれているとついつい手に取ってしまいます。

 

こうしたシリーズは大体がまず漫画があって、そのあとに解説ページがあります結局読むのはその解説ページで、漫画はおまけというものが多いように思います。漫画は言葉を表現するのではなく、行動を表現することに向いているので心理学には合っているように思いました。

 

例えば、有名なミラーリング効果(相手と同じ行動をさりげなくとれば、相手に好感を抱いてもらえる方法)など、今()で書いたような表現を読んでもイマイチ理解できませんが、それを漫画で表すと「なるほど、やってみよう」となります。

 

本作はそうした、実際にどういう行動をすればいいかを漫画で分かりやすく導入してくれていました。ただ、これは心理学を分かりやすく紹介するために描かれた書籍のため、「ほんまかいな」となるような展開もありました。

 

私はこの本を手に取った時、特に対人関係で悩みがあったわけではありませんでした。心理学に少し興味があったからです。扱っている心理学は基礎的なものばかりでしたので、私のようにちょっと心理学を齧ってみたいという人にとっても良い書籍だったと思います。

 

お金を出して読むなら学術書などどっしりした本に行きがちですが、0円購入できるならこうしたさくっと読めるシリーズは良い入門書だなと思います。

 

 

 

【ネタバレなしレビュー】『ロマンス小説の七日間』三浦しをん

劇中劇や作中作と言う言葉があります。演劇の中で行われる演劇のこと、後者は小説の中に登場する小説のことを指します。

 

作中に登場する作品が現実世界にあるものを利用することも多いですが、さらにオリジナルを作成する場合もあります。『はてしない物語』などが有名じゃないでしょうか。

漫画では浦沢直樹『MONSTER』もありますね。

本日はそんなオリジナルな作中作が登場する『ロマンス小説の七日間』と言う本のレビューです。

 

タイトル:ロマンス小説の七日間

著者:三浦しをん

 

出典:Amazon

 

 

概要:

海外翻訳を生業とする20代のあかりは、現実にはさえない彼氏と同棲中。そんな中ヒストリカル・ロマンス小説の翻訳を引き受ける。最初は内容と現実とのギャップにめまいを感じていたが……。

出典:Amazon

 

評価:★★★★☆

 

レビュー:

主人公が翻訳するロマンス小説が作中作にあたります。こうした作中作を読むと、「この作者はこうした小説を本当は書きたかったけど、単行本にするまでには至らないから作中作という表現を利用しようと考えたのかな」と思ってしまいます。

 

実際のところそのあたりの事情は分かりませんし、こうした小説を書きたいから作中作を作ったというものもあるかと思いますが。わざわざ2作も作る労力を考えると、小説家はやはり途方もない職業だなと思います。

 

自分で自分の作品にキャラクターを用いて突っ込ませているという表現方法は漫画ではよく見かけますが小説では少ないように思います。三浦しをん『神去なあなあ日常』シリーズで日記という作中作を登場させていますが、今回は日常的な話の中に表れるロマンス小説が登場するので全くの別物です。

 

作品の構成は、現実世界の日常的な恋愛話と翻訳するロマンス小説の恋愛話が交互に出てくるスタイルになっています。バタバタと交互に入れ替わるわけじゃなく、主人公目線でロマンス小説に対する感想があり、「2作品を読んでいる」という意識を読者に与えません三浦しをんは人物描写が非常に上手だと私はいつも読んでいて感じます。主人公の思考を言葉として表現していて、私と全く違う環境にいる主人公の気持ちが理解できるように工夫されています。

 

私は洋画を見ていると、主人公と自分に差がありすぎて感情移入できないことがあります。しかし、三浦しをんの人物描写を読んでいるとその世界に自分もいるかのように感じることがあります。

 

私はロマンスやキラキラした恋愛物は苦手ですが、人物の心理描写という視点で読んでみてほしい作品でした。

 

 

『純喫茶トルンカ』八木沢里志、感想・レビュー

コーヒー好きだけれどまだ喫茶店で読書をするまでに至ることができません。憧れます。さて、本日は喫茶店が舞台の小説のレビューをしていきたいと思います。

 

タイトル:純喫茶トルンカ

著者:八木沢里志

 

 

出典:Amazon

概要:

東京・谷中の路地裏にある小さな喫茶店『純喫茶トルンカ』を舞台にした3つのあたたかな物語。
決まって日曜に現れる謎の女性とアルバイト青年の恋模様、自暴自棄になった中年男性とかつての恋人の娘との短く切ない交流、マスターの娘・雫の不器用な初恋―??
コーヒーの芳ばしい香りが静かに立ちのぼってくるような、ほろ苦くてやさしい“奇跡″の物語。
各所で反響を呼んだ傑作小説、待望の新装版。(解説:南沢奈央

出典:Amazon

 

 

 

 

 

評価:★★★☆☆

 

レビュー:

こちらの作品は喫茶店が舞台となり、そこに訪れる客と店員とのやり取りがメインで進んでいくオムニバス形式のお話です。

昔はオムニバス形式と言いますか、短編集が苦手でした。どうせ読むなら長編で長くその世界に浸っていたいと感じるからです。しかし、最近は短い話がいくつも連結していて最後に繋がるというような本をよく読みます。一つ一つ起承転結がはっきりしていて、短時間でも読みやすいので重宝します。

 

いわゆる喫茶店物。そういうジャンルがあるのか知りませんが、普段ミステリーばかりを読む私にとっては謎を解いたり、事件が起こったりしないのんびりした展開の話だなという感想でした。どこか、少女漫画を小説にしたような印象を受けます。

 

流し読みでもストーリーが大きく展開することもないので、付いていけるのがこうした小説の良いところだと思います。むしろゆっくり自身も喫茶店での時間を楽しんでいるように読むのも良いかもしれません。

 

3つの短い話が入っていて、それぞれ緩やかな恋愛ものでした。私は恋愛ものが苦手で、ちょっと抵抗感もあり、早く読み終わろうと思って2回で読み切りました。本作の2巻目

純喫茶トルンカ しあわせの香り 〈新装版〉 (徳間文庫)

も買ってしまったので、そのまま続きで読もうと思ったけれどちょっと休憩を挟みたくて違う本を手に取ってしまいました。難しい言い回しもないので、ほのぼの人情系が好きな人には読みやすい作品だと思います。

 

その日の雰囲気によって読みたい本が違ってきます。少しのんびりしたいとき、温かいストーリーに触れたいとき、そういったシーンに合う本だと思います。

 

 

 

『ルパンの消息』横山秀夫、レビュー

タイトル:ルパンの消息

著者:横山秀夫

 

出典:Amazon

 

 

 

概要:

15年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人――。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。当時、期末テスト奪取を計画した高校生3人が校舎内に忍び込んでいた。捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。時効まで24時間、事件は解明できるのか!? 著者“幻の傑作”待望の電子化。

出典:Amazon

 

評価:★★★★★

 

レビュー:

横山秀夫と言えば、『半落ち』『64』と言ったメディア化になっているイメージの強い作家です。私にとっては、ミステリー作家として好きな作家の一人です。

 

本作は作家とタイトルで購入を決めました。

ルパン三世はアニメでよく見ています。

 

さて、本作はゆっくり時間をかけて読めば展開から犯人が分かるように描かれており、矛盾の感じないストーリーで面白かったです。

 

ミステリーを犯人を考えながらじっくり読み進めていて、最後の最後でとんでもどんでん返しがあると一気に冷めてしまいます。

 

本作は、ストーリーを読み進めるうえで犯人が分かりますしかし、犯人が分かったうえで、+αの展開が待っており、最後まで楽しめる良い作品でした。

 

登場人物の名前がユニークでなかなか覚えるのが大変でしたが、それ以外の表現などは読みやすくミステリー作品としてお勧めしたい本でした。

 

現代と犯行時の時代を行き来する書き方をしています。犯行時の、つまり過去のストーリーが進むにつれて真実が明らかになります。しかし、現代の話では、犯人が逮捕されていません。

 

と言うことは、犯行時の話がいくら盛り上がって、犯人を追い詰める展開になったとしても逮捕まではいかないと言うことが読者は分かってしまいます。このパラドックス感が何とも言えないワクワクを感じさせてくれました

 

犯人をゆっくり考察したい、とんでもどんでん返しは好きじゃない、と言う方にお勧めです