タイトル買いしてレビューするブログ

某私立大学文系博士課程在籍の本好き。投資ブログとして始めたまま、レビューブログになりました。


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話題小説『六人の嘘つきな大学生』浅倉秋成、感想レビュー

最近、大学図書館を非常によく利用します。この猛暑から逃れ、エアコン完備の図書館でのんびり読書するのに向いています。

 

また、食堂も安く美味しいので助かります。久々の学生気分を味わっています。

学生はみな楽しそうに食堂で昼食をとっていますが、そろそろ試験期間です。

 

試験期間に入ると、図書館は学生専用になり一般利用ができなくなります。

そこで、いくつか本を借りて帰ってきました。

 

今日は、大学生に関連する話題作を紹介します。

 

タイトル:六人の嘘つきな大学生

著者:浅倉秋成

 

出典:Amazon

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。

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出典:Amazon

 

 

評価:★★★★★

 

レビュー:

久々に当たりを引いたという感覚です。

 

どこで見かけたのか忘れましたが、話題になっていたこの本。図書館のおすすめコーナーに置いてあったので借りて読んでみました。

 

六人の大学生がとある企業の最終面接まで残ります。最終面接はグループディスカッション。テーマは「六人で話し合って、誰を合格させるか決めてください」というもの。そして、グループディスカッション中に、それぞれの悪事を暴露する封筒が見つかるが誰が準備したものか分からず、犯人探しに発展します。

 

構成としては、グループディスカッション時とその後の2部構成で、「その後」のパートで犯人を捜すミステリになっています。

 

グループディスカッション時も犯人捜しは行われますが、「その後」として別の角度から犯人を追いかけます。

 

この構成が非常に面白かったです。途中、当時を知る人にインタビューが挟まってきますが、メタ的に考えるとインタビューで当時を振り返っているということは犯人じゃないのかな、なんて色々考えながら読み進められます。

 

しかし、しっかり最後には「なるほど」と言う種明かしまであり、満足のいく作品でした。

 

ただ、1点、他の方のレビューは読んでいませんが、後日談は要らなかったようにも思います。無理にきれいに終わらなくても、という感想です。

 

犯人を推理する系ミステリが好きな方、しっかりストーリーを楽しみたい方におすすめです。

 

 

 

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